全体のアライメント評価(頭部・頚椎)視診

 

前方

前方から見た理想的なアライメントは垂直線が胸骨、唇、眉間を通り、両耳を結んだ線画床に対して平行

   

 

側方

側方から見た理想的なアライメントは肩峰から垂直に伸びた線が外耳を通り、顎が突き出しておらずに目と鼻が水平線と平行。

側方で着目したいのが、頭部と胸椎の位置関係。頭部の前方偏位(FHP:foward head posture)は最も多く見られる代表的な頭頚部のアライメント不良(姿勢不良)となる。1)

FHPは首の痛みに影響を与えることも示されている。2)

jandaはこのような代表的なアライメント不良を上位交差性症候群として筋バランス不良を示し、不均衡なアライメント不良は組織に変化をもたらし、不適切な運動パターンが繰り返されることで痛み、肩こり、炎症などが副次的に生じるとされている。

 

※ボディラインに至っても同様に不適切な運動パターンが繰り返されるので、不適切な筋活動、つまり肩上部の盛り上がりや二の腕のたるみといったお悩みに繋がることが考えられる。

 

後方

後方から見た理想的なアライメントは垂直線が後頭骨中央とT2棘突起の中央を通り、水平線は左右の耳垂と肩鎖関節を結んだ線が平行。

 

<参考文献>
1)Mahmoud NF, Hassan KA, Abdelmajeed SF, Moustafa IM, Silva AG. The Relationship Between Forward Head Posture and Neck Pain: a Systematic Review and Meta-Analysis. Curr Rev Musculoskelet Med. 2019
2)Szczygieł E, Fudacz N, Golec J, Golec E. The impact of the position of the head on the functioning of the human body: a systematic review. Int J Occup Med Environ Health. 2020